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幻想小説作家 108 名前:水先案名無い人 :2005/12/03(土) 09 13 42 ID 0N+wy+990 幻想小説作家 入場!! 三つの瓶に手記が入っていた!! 更なる研鑚を積み人間レコードが甦った!!! ブゥゥゥーーーンンンーーーンン……!! 夢野久作だァ――――!!! アメリカ童話はすでに我々が完成している!! オズの魔法使いシリーズ フランク・ボームだァ――――!!! タンスに入りしだいナルニアに行きまくってやる!! クリスチャン代表 C.S.ルイスだァッ!!! 将来へのぼんやりした不安なら服毒自殺がものを言う!! 鼻 地獄変 芥川龍之介!!! 真のトンデモ犯人を知らしめたい!! エドガー・アラン・ポーだァ!!! ペンネームは↑のパロディだがエログロナンセンスならオレの独壇場だ!! 愛すべきB級!!! 江戸川乱歩だ!!! 言語体系は完璧だ!! 指輪物語 J.R.R.トールキン!!!! 全タイムトラベルの原点は私の中にある!! SFの神様が来たッ H・G・ウェルズ!!! SFなら絶対に敗けん!! 文科系のSF見せたる 日本SF御三家の一人 小松左京だ!!! アウトサイダー・アート(なんでもあり)ならこいつが怖い!! 非現実の王国のピュア・クリエイター ヘンリー・ダーガーだ!!! フランスからSFの元祖が上陸だ!! 海底二万リーグ ジューヌ・ヴェルヌ!!! ルールの無い殺戮がしたいから豚がベルゼバブ(蝿の王)になったのだ!! 子供の漂流モノを見せてやる!!ウィリアム・ゴールディング!!! めい土の土産に作品を燃やしてくれとはよく言ったもの!! サラリーマンの創作が今 実戦でバクハツする!! ドイツの文化を持ったチェコ生まれのユダヤ人 フランツ・カフカ先生だ―――!!! ロシアこそが文学最強の代名詞だ!! まさかこの男がきてくれるとはッッ プーシキン!!! 空を飛びたいからここまできたッ のちの消息一切不明!!!! Le Peti Prince(星の王子様)のヒコーキ野郎 サン=テグジュペリだ!!! ムーミンたちはトントではないペイッコなのだ!! 御存知フィンランド トーベ・ヤンソン!!! 児童殺人の本場は今や絵本にある!! オレを困らせるうろんな客はいないのか!! エドワード・ゴーリーだ!!! 短編多ォォォォォォォいッ説明不要!! エヌ氏!!! S製薬!!! ショートショート 星新一だ!!! 古典は今読んでも面白くてナンボのモン!!! 超実戦カニバリズム!! 本家日本から上田秋成の登場だ!!! 芥川賞はオレのもの 邪魔するやつは思いきり懇願し思いきり懇願するだけ!! 私小説家統一王者 太宰治 息子を喜ばせるために書いたッ!! くまのプーさん A.A.ミルン!!! 虚構世界に更なる磨きをかけ ”さかしま”シャルル・ユイスマンが帰ってきたァ!!! 今の自分の小説に終わりはないッッ!! ダブリン市民 ジェイムズ・ジョイス!!! 修道院の秘密が今ベールを脱ぐ!! イタリアから ウンベルト・エーコだ!!! 女の子の前でならオレはいつでも全盛期だ!! 数学講師にして聖職者 チャールズ・ラトウィッジ・ドジスン 本名で登場だ!!! 「クラムボンの笑った理由はどーしたッ」「知らない」 アメニモ、カゼニモ 未だ負ケズッ!! 温室効果も法華経も思いのまま!! 宮沢賢治だ!!! 特に理由はないッ シュルレアリスムに魅かれるのは当たりまえ!! 親父にはないしょだ!!! 児童文学の大家! ミヒャエル・エンデがきてくれた―――!!! 夢をテープに吹き込んだ実戦アイデア!! 医学教育を受けた小説家 安部公房だ!!! 生理的嫌悪感だったらこの人を外せない!! エログロSF小説家 筒井康隆だ!!! 超珍しい超奇妙な生物だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ ハイアイアイの鼻行類!! ハラルト・シュテンプケ!!! 近代小説はこの男が完成させた!! スペイン文学の切り札!! ミゲル・デ・セルバンテスだ!!! 古き平安文学が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ もののあはれッッ 俺達は君を待っていたッッッ紫式部の登場だ――――――――ッ 加えて負傷者発生に備え名状し難いリザーバーを4名御用意致しました! 夜鳥 モーリス・ルベル!! 草迷宮 泉鏡花!! 一千一秒物語!稲垣足穂! ……ッッ どーやらもう一名は到着が冒涜的に遅れているようですが…… 窓に! 窓に! 莫迦め、 111は死んだわ! 関連レス 113 名前:水先案名無い人 :2005/12/03(土) 09 47 39 ID Yv8JXfTG0 ドジスン先生――ッ! まぁ本名で入場するなら、彼が適任だがw 108-111とリザーバーの最後一名に、ぬこ様献上。 114 名前:111 :2005/12/03(土) 10 51 27 ID 0N+wy+990 スマン、なんか曖昧で偏った選び方だった。 ウェルズ・ヴェルヌ・ハナアルキの人・式部あたりは ちょっと微妙な人選っぽい。 候補 ボルヘス・カミュ・コンラッド・魯迅・渋澤・瀧口・スイフト・ オーウェル・ザミャーチン・ハクスリー・メーテルリンク・ サド・フーリエ・ブルトン・アントー・バタイユ・柳田国男・ バラード・虫太郎...etc コメント 名前
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シビルちゃんが家出した -- せらすとーん (2010-07-25 00 11 14) AVAの修行をするため森へいった -- しらうめ (2010-07-25 00 12 33) と思っているあなた -- せらすとん (2010-07-25 00 13 49) わんちゃん、浮気の可能性が -- konkon9 (2010-07-25 00 15 38) これ作ってみたけど懺悔室とどう区別つけるの -- せらすとーん (2010-07-25 00 21 04) 小説かけよおまえらああああああああ -- しらうめ (2010-07-25 00 22 00) と、白梅が言った。 -- zipcy (2010-07-25 01 45 08) だがすでに時は遅かった・・・ -- ひっち (2010-07-25 04 49 44) と、ひっちが嘆いた -- 雹 (2010-07-25 15 58 07) なのにも関わらず鯖ちゃんは -- oka (2010-07-25 20 53 28) 鯖ちゃん「芋ちゃんとデートだ。グヘヘヘ」 -- SoL (2010-07-26 06 37 30) 鯖ちゃん「やっぱ幼女だわ」 -- せら (2010-07-26 09 08 34) 芋ちゃん「ぇ・・鯖ちゃん俺は・・?」 -- しら (2010-07-26 13 53 35) イメージしろ -- せらすとーん (2010-07-27 11 10 52) 鯖ちゃん「ちょむ4ダン!」 -- 芋 (2010-07-29 00 10 16) 鯖ちゃん「あー、ちょっと洗濯物干してくる」 -- SoL (2010-07-29 00 21 44) ロリコンを逮捕しろ -- せら (2010-07-29 00 54 37) 今日、ぼくは、シビルちゃんが、久しぶりに、インしたので、よかったなあと、思いました。 -- せらすとーん (2010-07-29 00 56 23) で、あるか -- 絵美天 (2010-09-23 22 38 12) name コメント
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「うおおお遅刻遅刻っ!」 今 子乃ちゃんの待ち合わせ場所へ全力疾走する俺は、 夢幻学園へ通う極普通の一般的な男の子。 強いて違うところをあげるとすれば 毎日誰かに殺されかけるってとこかナ─── 名前は白鳥裕也 そんなわけで、子乃ちゃんとの待ち合わせ場所である南幼女像まで走っているのだ 幼女像についてはあまり深く追求しないでほs ド ン ッ ! 「いたたた…」 誰かとぶつかってしまった。 デジャブを感じる。 俺の記憶が正しければ確か子乃ちゃんと会った時もこんな… 「いッてェなぁあああ!!」 「んだよコイツァ!??!」 「やんのかゴラァァア!!」 「ウヒョオオォオ!!!」 ウホッ…いい不良… こうして俺の全財産は失われたのだった。 『俺は誰かとぶつかると必ず不幸になるの法則』を教訓として心から学んだのだった。 「…………ふぅ…」 今日は子乃ちゃんにバイトでコツコツと稼いだお金を捧げる日なのに… 最悪の事態になってしまった。 こうなったらもうアレだ。 人生詰んだ。 家に帰って首でも吊ろうっと☆ 一般的な男の子にあるまじき考え方をしながら裕也は帰路につこうとする。 「あっ待ってください!忘れものですよっ!」 「………。」 不意に後ろから可愛らしい声がかけられる。 聞いたことのない声だった。 そう、この展開はつまり…──── 裕也は瞬時に理解した。 『圧倒的死亡フラグ…っ』 「待ってたまるかボケェェェ!!」 「ええっ!?」 裕也は走った…っ! 子乃のもとへ向かうよりも早く全力疾走をした…っ! 「待ってくださいぃ~!」 だが後ろから追いかけてくる少女の声が……っ! だがよく考えたらこれから死ぬことに変わりはないことに気づいた。 「アッハッハッハ!!さぁ殺せ!!いくらでも殺すがいいよ!!ヒーハー!」 「え……いや、あの、お財布落ちてましたよ?あなたのですよね?」 そこにいたのは、左右で髪を結んだ背の低いおさげの美少女…… !? バカな……普通の女の子だと!? 都市伝説だと思っていたのに…… 存在したのか……っ! 「あ、ありがとう…本当にありがとう…」 「だ、大丈夫ですか?」 「ごめん…君があまりに天使のように美しかったから涙が…」 「え…えー////」 裕也の無意識の口説き文句により、彼女の頬が赤く染まる。 裕也もそれに気づいたのか頬が染まり、場の空気が自然と緩む。 ふと、彼女が何か決心したような顔をする。 「あ、あのっ///……あたし…前から白鳥さんのことが好きでしたっ!!!」 「ええええええええええ!!!そそそうなの!!?!?!こ、困るなぁ…あ、あはは…はは」 「そ、そうですよね…迷惑ですよね……っ」 「ああああああああ迷惑じゃないッ!迷惑じゃないよッ!!?!?!寧ろ俺も好きだったよ君のことッッ!!」 いかん、テンションが上がって言い過ぎた。 なんなのだ…これは…これが天国かッ!? クッ…この素晴らしい時間が永遠に続けばいいのに… だが…… 我らの子乃ちゃんは恐らく、待ち合わせ場所に来なかった俺を意地でも探し出し取り殺すだろう… その修羅場に彼女を巻き込むわけにはいかない…っ! そろそろ去らねば………ありがとう、最後に俺に夢を見せてくれて…神様ありがとう…っ!! 裕也は哀愁を漂わせながら、再び目に涙を浮かべる。 「ほ、本当ですかっ!?あたし臆病だし…ドジですけど…良いんですかっ!?」 「え?…あぁ…うん、勿論だよ!…あの、俺そろそろ…」 「それにあたし…能力とか使えますけど…」 「うんうん…わかってるよ………ん?」 違和感。今彼女は何と言ったのだ──いや多分気のせいだろう。モルダー、あなた疲れてるのよと自分に言い聞かせる。 「…白鳥さぁん!」 「うおっ!」 裕也は瞬間、彼女に抱きつかれる。 風紀委員に見つかったら打首獄門だが、今は放課後なので誰もいない。 そのふんわりとした感触が幸せだ。 彼女への些細な疑いなど一瞬で晴れてしまった。 いや待て待て…さっさと家に帰って首を吊らねばこの娘まで… ──ん?ちょっと待てよ 冷静になって考えてみれば このサイフ、不良共に奪われたじゃあないか。 不良達が落としたのか?いや、それだと不良達が落とした人物と認識され、サイフを届けに行くだろう。 それに無限学園の不良は恐ろしい。 軽いノリで人を殺したりと、文句なしで一級犯罪者と言えるような奴ばかりだ。 言わば猛獣の放し飼い。 この学園の名物と言っても過言ではない。 こんな女の子が不良達からサイフを取り返すのは無理だ。不可能だ。 つまり………………。 まぁ細かいことは気にしなくてもいいか─── 今が良いなら、それでいいじゃないk… 瞬間、白鳥裕也に電流走る。 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 「白鳥ィィィイイイ…どこだァァァアアア…」 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 『ソレ』はちょうど俺と彼女の逢引現場から少し離れた所にいた。 マズい…Monsterがいる…!!息を殺さなければ…ッ 「? 白鳥さんのこと呼んでる人がいますよ?」 「駄目だ……目を合わせてはいけない…」ガタガタ 裕也は焦点の合ってない目で思考する。 アレはデンジャラスすぎるゥゥアア!! とにかく今はこの子を守る為にもやり過ごさねば… 「ととととととととととにかく伏せて…」 「あ、あああ///」 裕也はその時気づかなかった。自分の今の体勢が、どう誤解されてもおかしくないことに… 『性犯罪者はっけェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!!!!!』 「「!?」」 裕也はその大声のした方向…即ち真上を見上げるッッ!! そこにいたのは…… 「吾は性犯罪者を死へといざなうザ・ロリータコンプレックス(略してロリレックス)……ようこそこの素晴らしき断罪空間へ。」 ゲェーッ!クレイ! 「や、やばい!逃げなきゃ!!」 「逃がすか性犯罪者ァアアアアアア!!」 裕也は彼女の手を引っ張りながらも必死に逃げる。 「手、手を握るなんて大胆…////」 「そんなこと言ってる場合じゃないよね!!!!!!!!!!!!」 とにかく走る。 だが背後から全速力で追いかけてくるクレイから逃げられる気がしな── 「やぁ白鳥裕也くん!やっと会えたな!!」 俺の名前を真正面からフルネームで呼ぶのは紛れも無い。 Monsterである。 どう考えても、クレイの大声でこちらに気づいたとしか思えない。なんてことだ。 つまり死への連鎖だ。 そして、彼女。 完全にキレているのだろうか。 笑顔である。 怖い。 怖すぎる。 「どうした性犯罪者ァアアアアア!!!もう逃げないのかァアアア!!?!?」 そして後ろから現れるクレイちゃん。 見事な挟み撃ちだと関心するがどこもおかしくはないな。 ふぅ…… グッバイ人生。マイ彼女。 いい夢見れたかよ?俺。 「「死にさらせェアア!!」」 同時に襲われる俺。 肉片になる俺。 ミンチになる俺。 ………あれ? 「白鳥さん、そんなに身を屈めてどうしたんですかぁ?」 甘い声で俺に微笑みながら声をかけてくれる少女。 そして少女の周りで蠢く銀色の『何か』。 「鎖使いの壱河。知りませんか?夢幻学園の風紀委員には、四天王と呼ばれる一線ブチ切れた連中がいるって。」 ───バカな。 白鳥裕也は否定した。 だが心の中では肯定していたのだ。 それならば、何もかも辻褄が合うのだから。 ………いや、風紀委員が抱きついたりとか、風紀乱しちゃ駄目じゃね? 「フフフ…そう、私の名前は壱河鈴莉!!名前、覚えてくださいよ!白鳥さん。」 「小賢しいわァアアアアアアッ!!!」 ギャキィ!!!という擬音と共に千切れ飛ぶ鎖。 地面に降臨する子乃。まさにラスボス。 「へぇ…あたしの鎖を壊すなんて、流石血籠の娘ね。」 「血籠?知るかボケ!私の白鳥を無断で使用した罪…断じて許さんぞ貴様ァ!」 その時白鳥は思った。 あれ?約束を守れなかったのが鈴莉ちゃんのせいになってね? 「…………『私の』白鳥…ですって?」 「そうだ!白鳥は私の奴隷であり…うおッ!?」 鈴莉ちゃんが手を翳すと、地面から無数に鎖が現れ子乃ちゃんを串刺しのせんとばかりに襲いかかる! 勿論それをどうしようもできない白鳥は… 「何も考えるな。この状況は全て虚実…そう、全て虚実…」 悟りを開いていた。 「そこまでよっ!!」 「「!?」」 「何も考えるな…俺…」 その時クレイの大声が放たれta!! ☆アルティメット纏めタイム☆ 「君たちの気持ちはよくわかった…!!恋をするなとは言わない… 私も君達がそこの優男が好きなのを真摯に受け止めるとしよう… だが待ってほしい。そこで君達が殺傷し合うのは、そこの優男にとって辛いことなのではないだろうか…」 「で、でも…!彼女は敵よ…恋愛の敵でもあるし…白鳥さんの為にもならないわ!!」 「君達は白鳥のことが好きなのだろう!!」 「いや、私は別に奴隷になるんなら誰でm」 「ならば白鳥の意見を尊重したまえ!私から言えることはここまでだ…」 「いやだから、私は別にどうでもいいk」 「ちなみに私はツンデレも悪くないと思う…さらばだっ!」 「………。」 「白鳥さん!どうなの!?」 「争いごと、良くない。平和、一番。」 「白鳥ィ…こんな女鬱陶しいだけだろう…?なぁ、そうだよなァ…」 白鳥はその言葉を聞くと、淡々と口を開いた。 「さぁ還ろう、虚無の無界へ───」 白鳥はそう言うと、どことも知れぬ場所へ向かって歩きだしたのだった。 「白鳥さん…」 「白鳥…」 その時の二人の目は、養豚場の豚を見るような目だったと言う。 「上手く纏まったな、ステファニー。」 「お嬢様も成長したものです。他人の恋路を邪魔するどころか支援するとは…」 「そうとも、私怨だよこれは。」 「えっ?」 「あの二人を相手にしていれば、あの優男の精神は、いとも簡単に破壊されるだろう。 第一、壱河は何故か若林子乃に個人的な怨みのようなものを持っていることが調査済み。 即ち…白鳥は死ぬ!!何がハーレムだ糞が!この性犯罪者が!くたばってしまえば良いのだ!」 「流石お嬢様。尊敬します。」 「日々のストーキングが大事なのだ。」 ────こうして白鳥裕也はまた一歩、死に近づいたのだった!!! めでたしめでたしそして続く
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小説まとめ ●清田用なので、時系列順になっています。 ○時系列順に読むと面白くはないです。 ●主にシュトリ軸のストーリーとミルヒ軸のストーリーです。 【注意】NPCとの絡みがあります。捏造もあるので苦手な方は絶対に読まないこと 【時系列】 公式EP①前 始まりのお話 シュトリ(本人)が国を出る話 願う先の未来【前】 シュトリ(本人)が研究所にいた頃の話① 願う先の未来【後】 シュトリ(本人)が研究所にいた頃の話② 嫌だとうち震えられるなら① 前半はシュトリ(本人) 後半は006が研究所を出る話 公式EP① 天使 シュトリ(本人)とミルヒの出会いの話 嫌だとうち震えられるなら② 006の話 私はそれを信じることしかできない シトリーが006に力を使う話 嫌だとうち震えられるなら③ 【私はそれを~】の006側の話 死線を越える先の彼方 001の。自分がシュトリ(本人)とは違うという話。 ゆりかごの中は 006とシトリーがシュトリ(本人)と会う話 公式EP② この間、シュトリは006と共に自国に帰っている 公式EP③ 繰り返しの現実【前】 マトイを救いたいというミルヒの話とタイムリープの話 繰り返しの現実【後】 ミルヒを救いたいシュトリの話(未) 公式EP④ Question and answer ミケの繰り返しについての話と枝葉の話 永久楽園 エーテルの疎通能力とフォトンの可能性を考えた結果。導いた答えの話(未) 夢の終わり さぁ、夢を見るのはこれでおしまい。残酷な御伽噺もお終い。(未)
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短編小説 SSスレ、本スレに投稿された小説類はこちら。 ■ 掲載方法 SSテンプレ のページをコピーして新規ページを作ってください。 ページのタイトルを『SS・作品名』にしてください。 凡例に従って内容を記入してください。 保存したら、『短編小説』のページに戻り、リンクを追加してください。 挿絵募集中である場合は、その欄に◎を記入してください。 コメントは、誰が登場するどんな作品なのかなど短く書いてあると選びやすいかと思います。 ■ 掲載ルール wikiへのSS投稿に関しては本スレ、SSスレ、Pixivなどに投稿し、 自薦他薦を問わずwiki転載提案を提示後、賛成票が3票集まってからでお願いします。 他薦の場合にはなるべく著者の転載許可を貰ってください。 他薦で著者が転載拒否の意思を表明した場合、削除します。 ■ 掲載ルール(まとめ人、代理人、編集者)用 作品掲載についてはまとめ人、代理人、編集人が連絡を取って載せることもあります。 掲載作品への不満等についてはまずは編集者へお願いします。 (SSスレ投稿作については作者への連絡なく掲載することがありますので掲載を望まない方は 連絡をください、削除します) ※Pixivについて:メアド登録&簡単個人情報で登録可能、無料 【本スレ、SSスレ投稿作品】 作品名 作者 編集者コメント 編集者 SS 歌麻呂の短編小説(仮) 歌麻呂 現代風ファンタジー。ヤイカガシ視点で描く。 歌麻呂 SS こにぽんの抜けない刀 告知の人 こにぽん代表決定記念で書いたSS。本スレに投下された他の方の作品の続きです。ショタ日本狗、小日本、モモサワ、鬼子。エキストラの一般人。ヒワイ、ヤイカ 告知の人 SS1スレ目2-7 ID RyQCVavX スレ初期の作品。そのまま載せてあります。 代理の人 SS1スレ目11-22,24-36 鬼子ちゃんちゅっちゅ ◆wgtXDfHaPLUF スレ初期の作品。そのまま載せてあります。 代理の人 SS2スレ目192-198 OgpVM0vy 掲載ルールクリア作品 編集人 鬼子と節分の話 tjM1rnoH 節分は戦いらしい 編集人 SS1スレ目101-104 日本鬼子むかしばなし◆xBDQYgw7Bg 初期作品から抜粋 編集人 SS1スレ目70-76 ID yt55kTwq スレ初期の作品。そのまま載せてあります。 代理の人 短文(スレ内でのネタ等) 1スレ目 047-048|作者:ID cnGrx31j|編集:代理の人 055-055|作者:ID YCws0dAV |編集:代理の人 060-060|作者:ID EXAWP2uC |編集:代理の人 065-065|作者:ID dF9fOsd8 |編集:代理の人 093-094|作者:ID hiDhSlbQ|編集:代理の人 098-098|作者:ID fNO/BAbq|編集:代理の人 【Pixiv作品へのリンク】 作品名 作者 編集者コメント 編集者 紅葉葉の山・深山の庵 トキサギ 昔話風 編集人 紅葉葉の山・深山の庵Ⅱ トキサギ 昔話風 編集人 紅葉葉の山・深山の庵Ⅲ トキサギ 昔話風 編集人 紅葉葉の山・深山の庵Ⅳ トキサギ 昔話風 編集人 日本鬼子SS 妄想モエチリ 現代、絵師募集中 編集人 日本鬼子SS2 妄想モエチリ 現代、絵師募集中 編集人 日本鬼子SS2その後おまけ 妄想モエチリ 現代、絵師募集中 編集人 日本鬼子SS3前編 妄想モエチリ 現代、絵師募集中 編集人 日本鬼子SS3後編 妄想モエチリ 現代、絵師募集中 編集人 泣いた鬼子 其の一 ファル@洗脳済み 昔話風 編集人 泣いた鬼子 其の二 ファル@洗脳済み 昔話風 編集人 泣いた鬼子 其の三 ファル@洗脳済み 昔話風 編集人 泣いた鬼子 其の四 ファル@洗脳済み 昔話風 編集人 日本鬼子 - 死霊之門 序 もにょぼ ホラーサスペンス風 編集人 日本鬼子 - 死霊之門 壱 もにょぼ ホラーサスペンス風 編集人 日本鬼子 - 死霊之門 弐 もにょぼ ホラーサスペンス風 編集人 日本鬼子 - 死霊之門 参 もにょぼ ホラーサスペンス風 編集人 日本鬼子 ~修祓 さばじぇと 相関する鬼子 編集人
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小説投稿掲示板 別窓で開くので注意してください。 アット The Element of Expert 1 EOE1のお知らせ・その2 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 Fate/chain of paradigm 参戦 attribute(先行公開版) ⇒ 過去分公開場所(内容は基本的に先行公開版と変わりません)Enter(全4編) キャラクター設定 FlowGod(序編/次編/中編[オマケだけ] ) Daybreak(序編 ) attribute 外伝 ~とあるバイトでWALKING<ウォーキング>~ byHIRO´´ (一歩目 ) TDN@与一 PSVG ANOTHER CENTURYS EPISODE PSVG ANOTHER CENTURYS EPISODE/PSVG ANOTHER CENTURYS EPISODE Ⅱ/PSVG ANOTHER CENTURYS EPISODE Ⅲ/PSVG ANOTHER CENTURYS EPISODE Ⅳ HIRO´´ レジェンドシーΩ<オーガ> レジェンドシーΩ<オーガ> 更新情報 UNKOWN DUO 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話 第12話 第13話 第14話 第15話 最終話 レジェンドパラダイスΙ レジェンドパラダイスΙ 更新情報 黒夢祐輔(クロム) チャレンジ・オブ・マスターズ第3部 第36話 第37話 第38話 第39話 第40話 第41話 第42話 第43話 第44話 第45話 第46話 第47話 第48話 第49話 第50話 第51話 第52話 第53話 第54話 第55話 第56話 第57話 第58話 第59話 最終話 チャレンジ・オブ・マスターズ最終章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 理ノ峰:Pursuer 準備中 理ノ峰:Anti-existencia 準備中 Cle(スイギン) Cut Out~舞炎と影風~ 準備中
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初期ステータス クラスチェンジ スキル 初期ステータス 称号名前 LV HP MP AT DF MAT MDF TEC LUC 移 ↑ ↓ 召 召喚クラス耐性 武器 防具 アクセサリ 召喚 機 鬼 霊 獣 召喚師ミニス 7 67 88 43 38 51 46 40 50 3 2 3 2 -- -- -- B アイアンロッド 星くずの法衣 -- ロックマテリアル -- -- -- -- クラスチェンジ ランク LV LUC 移 ↑ ↓ 召喚装備 召喚クラス ユニット召喚 攻撃タイプ 防具タイプ 機 鬼 霊 獣 機 鬼 霊 獣 召喚師 7 50 3 2 3 2 -- -- -- B -- -- -- ○ 縦×杖 ローブ 高位召喚師 17 65 3 2→3 3 3 -- -- -- A -- -- -- ○ 縦×杖 ローブ 幻獣界の姫君 25 80 3 3 3 3→4 -- -- -- S -- -- -- ○ 縦×杖 ローブ スキル レベル 特殊能力 レベル 能力変化 LV1 誓約の儀式 LV17 召喚装備+1 LV1 ユニット召喚 LV18 ↑移動+1 LV1 パニック召喚 LV28 召喚装備+1 LV11 ユニット召喚+1 LV19 ユニット召喚+2 LV33 俊敏
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11/10/29(土)20 51 50 No.7272051 ■モン娘(ニャン)■ ミニス ハントランク:A 密林や廃墟などに生息する小人モンスター 見た目は人間の少女のようだが大きさが3頭身身長50cmくらい 杖や剣等で武装しており、遭遇するときは大抵3、4人の小集団 彼女らの攻撃魔法は彼女らの見た目の割りに非常に強力なので要注意 遭遇は稀で、すぐ散り散りに逃げる上、一撃必殺もありうる魔法のせいでハントランクは高め 交換アイテム:こびとのぱんつ(魔法の攻撃力と防御力を大幅にアップさせるアクセサリ)
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「はぁ…。」 白鳥裕也の溜息の理由が知りたい人は下の前回のあらすじを見よう! ☆前回のあらすじ始まり☆ 子乃ちゃん「そうだ、白鳥と一緒に部活入ろう。」 ☆前回のあらすじ終わり☆ ケヒッ───見事に溜息しか出ねェや…。 俺、白鳥裕也は現在、定位置となった教室の窓際………より一つ右にずれた席にて項垂れていた。 窓際が良かったなァ…ほら、なんか窓際ってラノベの主人公とか人気じゃん…なんで俺は窓際じゃないんだ…?一生の疑問。 しかも、背後。無論、邪神の席。(PART1参照…と言いたいところだがやはり恥ずかしいので参照しなくても良い) 「クックク…どんな部活にしてやろうか…クキキ……!!」 などという呪詛が延々と流れ続けるのだから俺はやはり溜息を吐く他なかった。 子乃ちゃんは、これで素なのだから末恐ろしい。 そして俺は心の底から懇願する。 誰か助けてください…この痛みから誰か開放して! と…。 ──次の瞬間!! 「白鳥さん!」 突如、意識外からの口撃ッ!これは予想外! 「あはい!?」 下からガタッと椅子と床が擦れる音がする。 自分の名前を呼ばれるのは慣れないのだ…子乃ちゃんと会ってからは特に。 「全く、駄目ですよォ~余所見したら。この問題、わかりますか?」 「え…いやあの…ちょっとわからないです…」 なんたることだ…とんだ赤っ恥だ! おのれ…と俺は目の前の担任を睨む…(実際は『見つめる』レベル) ──否ッ!!睨んだ積もりだったのだ!!(読んで字のごとく) 何故なら、そこには担任…京塚玲美の推定Dカップの乳房があったのだから…。 (Oh......ほんのちょっとだけだが痛みから開放されたぜ…) 「それじゃあこの問題、若林さんに問いて貰いましょう。」 …しめた!思わずグッジョブ!と言いそうになる。 子乃ちゃんは先程から部活…部活…とまるでどこぞのレイパーのようにうわ言を繰り返していた。 絶対授業の内容など頭に入っていないことでしょう! 「ふむ、答えは『Because a ball came suddenly.』(ボールが急に来たので)だな。」 ───あぁ、そういえば、頭が無駄に良いとかいう果てしなく無駄な設定がありましたね。 でもね、その無駄な設定が、今の俺を苦しめている。これはちょっとした恐怖ですよ。 「正解!白鳥さんも若林さんを見習いなさい?」 \ワハハハハハ/ そして、漫画のように笑いの渦に包まれる教室。 \白鳥は馬鹿だなぁ/ 「こら、皆さん駄目ですよ。白鳥さんだって頑張ってるんですから。」 いらないフォローをいれる先生。 「この虫ケラ共がァアアアアアアア!!!!!!! 揃いも揃ってこの白鳥裕也様を馬鹿にしやがってよォオオオオオオオオ!!!!!! 皆殺しだ!!!!!全員表にでやがれェエエエエエエエイ!!!!!!!!!!!!」 ───理想↑ 現実↓ 「はい…以後気をつけます…すいませんでした…」 座って良いという許可が先生が降りると、俺は即座に座った。 そして………なんか、全てが怠い。 「(あぁ…早く昼休みにならねぇかな…。)」 俺は、頬杖をつきながら虚空を見た。 とにかく、昼休みにならないことには始まらない…。 授業を聞く気にもならない…また指名されたらどうしよう。 そう思いつつ、俺は特に意味もなく視線を右側のドアに移していた── ガラッ 開いた!!!! 「「「「!?」」」」 授業中に突如開いたドアに、当然ながらクラス全員と、先生の視線が集中する。 開いたドアから出てきたのは、子乃ちゃんと同じぐらいのサイズの女の子……しかも知っている顔で、さらに言うと馴染みの顔だった。 「おや…万年欠席のブラクさんじゃない。やっと学校に着てくれる気になったのね?」 意外ッ!!クレイちゃんッ!! しかし、その顔は何故か暗く沈んでおり、俯いている。 いや、暗く沈んでいるというより、何かプルプル震えて── 「──わたくしは馬鹿であった…」 「?」 「実は…わたくし最近性犯罪者抹殺プロジェクトを始動しておりまして。 今こうしている間にも性犯罪者達によってこの夢幻街の貴重の少女たちの命が奪われようとしていると思うと、授業どころではないんです。」 「は、はぁ…その心がけ、立派だけどブラクさんはまだ学生…」 「そう、思っている時期が私にもあり申した!!!」 「!?」 「この夢幻学園!!!!超巨大な敷地でこの混沌とした夢幻街でもかなり目立つ巨大施設!!! 例外なくそこにもロリ天使達は存在する!!!!!同時にッ!!それを脅かす邪鬼も存在する!!!!! それを、今から1時間前の執事との会話で気づいたのです…!!」 ────今から1時間前の会話…… 「ハァ…ハァ…良い…幼女のお風呂シーン……!!」 「お嬢様は、いつもこうやって空中から円盤型偵察機に乗って双眼鏡でパトロールをしたり 実際に降りて人目のつかない細部まで襲われているロリっ子、困っているロリっ子を探すのに非常に熱心ですが…」 「?」 「一応入学していることになってる学園には行きませんよね?なんでですか?」 「そりゃあお前、授業なんてウケてる時間があったらもっと広範囲の偵察ができるだろ? それに学園の偵察は一週間に一度の間隔で既にしているから、抜かりはない。」 「ですが、お嬢様。考えて見てください。お嬢様は永遠にそのお姿のままで老いることはありませんが、 戸籍上だと年々数字が一つずつ追加されていき、最終的には合法的にあの少女たちの楽園へ入ることすらできなくなるんですよ?」 「えっ?」 「私は別に全々構わないんですが、昔から気になっていたんですよ。お嬢様が何故学園に行かないのかが。」 「い、いやでも偵察は…済ませてるよ?な、何の問題もない…そ、それに私はほら、そんな疚しいアレではないし…。」 「良いんですか?少女達とせっかくの青春を送れなくなりますよ。それにほら、プールなどのイベントで着替えなども…」 「たまには校内パトロールもしないとな!!!!!」 ──── 「───お分かりいただけただろうか?」 それ、無い胸を張ってまで教室中に響くぐらいの大声で説明する事なんだろうか…。 ていうかなんだそのドヤ顔は。私、凄いことに気がついたんだぜ、とでも言いたげである。全く以て腹立たしい! 「は、はぁ…まぁ、ほどほどにね…」 無論、流石の先生も苦笑いであった。 っておい、ちょっと待てよ? それでなんでクレイちゃんがこのクラスに来るんだ…? えっ、ちょっと待って、つまりそれって… 「つーわけで、私の席はどこだったかなー…」 「あぁごめんなさい、あまりに来ないから席片付けてたわ。取り敢えず若林さんの後ろで良いかしら」 「ほう!」 「ちょっと持ってくるわね~授業中にごめんね皆ー」 …なんてことだ、こんなの絶対おかしいだろう! 大体、路角で偶然会った女の子が転校生でした~なんて例も類稀だってのに…! 偶然であったロリコンがクラスメイトでしたなんて、洒落にならんぞ…!!! 「…君が私の前の席の若林ちゃんかね!ほっほう、中々の幼女体型…ん?なんかこの貧相な胸どこかで…」 瞬間── ──マッシブ!!!!!!!! と叫びながら地面に頭を埋めるクレイちゃん。 騒然となるクラス……といったほどでもない。皆が皆、関わるまいと目を逸らしている。 「……!この蹴りの鋭さも感じたことがある!君!下の名前は子乃だろう!毎日沢山のロリっ子と出会うから忘れていたわファハハハハ!!」 頭の半分地面に埋めながら何言ってんだこの幼女(仮)…。 子乃ちゃんは相も変わらず地面に生み落とされ誰も拾わぬまま蠅にたかられるクソを見るような冷たい目でクレイちゃんを見下ろしている。 その目に気づいてのか「ウヒッ…いかん、マゾに目覚めそうだァ…!」と地面に半分頭を埋めながら体をクネクネさせるクレイちゃん。 つーか、今更だけど俺の周囲の幼女は皆変態しかいねぇのか!? ======================================================== そんなこんなで昼休みになった。 「よし!白鳥!弁当を食おう!」 「いいやッ!駄目だ!!こんな性犯罪者と一緒に弁当食うなどマッシブ」 「あっごめん今日俺お腹いっぱいだから。」 「なっ!?」 俺は何言ってんのこいつ…信じられない…という顔をする子乃ちゃんや、顔を半分地面に埋めたクレイちゃんなどを振り切り、教室を後にした! 俺がこれからすること…それは『部活』について…今から調べるッ!!! この夢幻学園、知っての通り一見アホに見える賢者から、どこからどう見ても人間な化け物だとかなんでも取り揃えていやがる。 なんとも、多種多様という言葉で片付けるには余りに浅慮であると思えるほどに、まるで年々増え続けるポケットモンスターのように。 取り揃えていやがる。 しかし、そんな無駄に良い品揃えは、この名一般人の白鳥裕也にとってみれば障害以外の何者でもない!!! 「というわけで、京塚先生…部活が…したいです…」 「いやそんなスラムダンクっぽく言われてもね…」 京塚玲美、年齢不詳。男なら必ず目が胸部付近へ行くであろう…Dカップという、そこそこのおっぱいの持ち主だ。 今現在、俺は職員室に来ている。後ろからは普通に仕事をする教師や、ヒーッハーッなどと叫んでいる教師まで…まさしく多種多様。 多種多様なのは、生徒だけではなかったか…浅慮なのは俺だったようだ。フッ、いきなり背後から槍が飛んでこないか心配だぜ。 「でも、白鳥さんって帰宅部でしたよね?確か── ──『一般人であるこの俺が、活気あふれる異能者の方々と元気に部活なんてしたら一日で肉塊ですよ』とか得意気に言ってましたよね?」 「よ、よく覚えてますね、そんな昔のこと…。」 確かにその通りだ。露骨に声真似までしやがって…しかし! 「しかし!事情が少々代わりましてね…。それであの、できれば俺みたいな一般人でも入れる部活が良いなと。」 「……そうですか?だったら、ここなんてどうでしょう、『人間部』。参加資格、人間であること…だそうです。 集まって何をしているのかちょっと謎ですけどね。」 「いや…ちょっとそれは…(胡散臭すぎる…明らかに地雷だな…)」 はは…と口を濁す。それに、肝心の子乃ちゃんが何か…胸を張って人です!と言えないし。 「そうですか?だったら、こっちの『アンチ異能者部』とかどうです?異能力の才能が無い人が集まってる部活のようです。」 「いや…それも無理かな…」 「え?なんでです?」 …ハッ!となる。 そういえば、この先生には、俺と若林子乃ちゃんの関係について話していなかった。 いや、そもそもこの先生と話すことも余り無かったしな…。 最初の頃は安全な先生かどうか見極める為になるべく距離を置いて観察していたし。 なるべく教師とは生徒と同じで保身の為に関わらないのが俺の信念だし。 そう…例え、おっぱいが大きくても、だ。 あ、取り敢えず先生の俺を見る目が怪しいものを見る目に変わりつつあるしそろそろ答えよう。 「いや、あの…連れがいましてね。一緒に部活に入るそいつがかなり異能者でして。」 取り敢えず、これで良いだろう。それが若林子乃であると、一々言うこともない。 俺は言って、先生の返事を待つ。……しかし、10秒経っても返事が返ってこない。 俺は、眼の焦点を胸部から顔に移してみる。 そこには先程の子乃ちゃんのような、何言ってんのこいつ…信じられない…と言った感じの顔をしている京塚玲美がいた。 「えっ…連れ!?友達がいるの!?クラスで友達が一人もいない上に勉強も成績最悪…! 異能力に関しては才能皆無!という全く以て救い難いある意味問題児だった白鳥さんにそんな人が!?これは意外だわァ~!」 お、おう。 最近なんだか涙腺が脆くなってきたな。何故か知らんが、涙が溢れてきやがる。 取り敢えず悟られる前に涙を涙腺に戻しておく。 「あっと、ごめんなさいね、ちょっと…余りにも意外だったもので。」 「いや…事実…ですからね…。」 悪びれる様子もなく淡々と言い切る先生。フヘヘ…先生って天然だぁ…… 「えーっと、それじゃあ………………ごめんなさい、先生てっきりこの二つのどちらかから選ぶと思ってて… 全然思い付かないわ、あなた用の部活…どうしましょう…ちょっと考えさせてくれる?何しろ沢山あるからねぇ…。」 うーんと唸る先生は、そう言うと部活の名前が連なった紙のようなものっつーか紙を取り出し、それを凝視し始めた。 「あ、取り敢えずご飯まだでしょう?食べておいで。後で…そうね、放課後までには纏め上げて見せてあげるわ。」 「おお…ありがとうございます!」 今日初めてこんなに話したが、良い先生じゃないか!久々にまともな先生に会えた気がする。 こんなに良い先生なら、最初から話しておけば良かったなぁ…。 「じゃあ、失礼します!」 はい~と手だけ振る先生のお姿は、なんだかとっても普通の学校に済む白鳥裕也とその担任の一シーン…日常的ヒトコマのようで、なんだか神々しかった。 あぁ、素晴らしい。俺、結婚するならああ言う人とするわ…。 「白鳥ィアッ!」 「!?」 そして突如後ろから怒号が響く!!! それと同時に物凄い殺気を感じた俺は、一歩体を仰け反らせるッッ!!!! ブォオオオオオオオオン!!!!!!!!! 「ギャアアア!!!!」 一歩先…先程まで自分の頭があった位置を物凄い勢いで、人一人ぐらい簡単に真っ二つにできそうな大鎌が振り下ろされるッ!! ガシャグアンッと大層な音を立てて地面に突き刺さった大鎌…大鎌と言えばッ!! 「ここであったが百年目…!よくも鈴莉を泣かせたな白鳥ィイイイイイイイ!!!!!」 虎菊紅閻、その男である!! 二年生である彼が何故三年の階層に!?だとかそんな突っ込みはどうだっていい! このままでは死ぬ!!!!! 「ま、待て!!話をしよう!!!鈴莉ちゃんは何故泣いているのかとか!!!」 「なァ~…ぜェ~…だァ~…とォ~~~…?」 ギギギ…と憎悪の篭った鬼のような目で俺を見てくるクエン酸… 「貴様…白を切るとは…本当に殺されたいらしいな…」 えぇえええええええええええええええ!!! 「いやだって!!本当に心当たりが……あっ」 「思い出したか、この甲斐性なしがァアアアアアアア!!! 貴様のせいで鈴莉は風邪をひいた上に傷心中であられるのだぞォオオオオオ!!!!」 忘れてたァアアアアアアア!!! こここここ、こういう時わ… 「ごめんなさいッッ!!!」 「!?」 土下座あるのみッッッ!!!!! 「大変…申し訳ありませんでしたァッ!!鈴莉ちゃんと友人であるあなたの気持ちはァッ!!よぉおおくわかりましたッ!!」 「(な、なんという洗練された土下座…先程まで殺してやろうと思っていたのに…物凄い勢いで戦意が削られる…ッ!)」 「ですが!鈴莉ちゃんに一言会って詫びる為にッ!!どうか命だけは助けてください!!!!! 不躾ですがッ!!!!筋を通したいんですッッ!!本当にすいませんでしたァァアア!!!」 八割本気、二割演技といったところだろうか…これも俺が学園で生き延びる為に培った謝罪法の一つだ…! ていうか鈴莉ちゃんマジでごめん… 「ぐ…ぬ…ぬ……」 ガシャアアンッ!!!と大鎌を手から零す紅閻、どうやら折れたようだ。 「そこまで謝るなら命まで取らないで置いてやる…放課後風紀委員会総本部へ来い!貴様に先程の土下座を鈴莉の前でさせてやる!!」 「はいッ!!ありがとうございますッッ!」 フンッと鼻を鳴らし、鬼のような眼差しで俺に一瞥をくれてから、彼は去っていった……なんとか一命は取り留めた。 ……………えっと、放課後だって? キーンコーンカーンコーン そして鳴るチャイム。終わる世界(弁当食いそびれたこの野郎ォオオオオオオアアアアアアア!!!!)。 ======================================================== なんだかんだで放課後、というか…俗に言う帰りの会の後、教室にて 「子乃ちゃん!!まず先に謝らせて貰う!」 「何!?」 「生きててごめんなさい!!!」 本日二度目の土下座ッッ…までしたら流石の子乃ちゃんもドン引きしそうなので、九十度の平謝りだっくらえッ! 「なんだかわからないが許すッ!!!」 勝った!第三部完ッ!! 「それで要件なんだけど、今日は部活探すのは用があって無理だ!ごめんね!!!だから今日は一人で帰っ」 「許さん!!!!!!!」 マッシブ!!!!!!かかと落としを喰らった!!! 「子乃ォ!!平謝りされているようだが何があった!まさか妊娠させられガッシブ」 ガシィッ!!と床に埋まった俺の頭に足を乗せてくる子乃。 同時に埋まっているクレイの羨望の目が非常に憎ったらしい。 「理由を聞こう、白鳥…答えによってはこのまま踏み潰す。」 「ギギギギギ…いや…その…かくかくしかじかで…鈴莉ちゃんに会わないと俺の命がヤバヒギッ!!!」 頭に力が加わる!!!いかんこのままでは遅かれ早かれ割れる!!!確実に割れる!!どうすれば良いッどうすれば 「そうだ…子乃ちゃん!子乃ちゃんも一緒につれていってあげよう!」 「ばっかじゃね~の?そんなことでこの鬼畜幼女子乃たんの魔の手…いや、魔の足とでも言っておこうか…魔の足から逃れられるわけがない」 た、確かに…腹立たしいがクレイちゃんの言うとおりかも… 「…構わん、良いだろう。私も連れていけ。その代わりとっとと済ませよ!!」 「お、おお!!ありがとうございます!やったー!」 「なんだと!?」 よっしゃああああああなんかわからないけど生き残れたぞおおおおおお!! 「(まさか子乃ちゃんがこんな尻軽だとはな…)構わん、良いだろう。私も連れていけ。その代わり子乃たんを妊娠させる権利を、」 その日、クレイちゃんは現代オブジェになった。 ======================================================== ───夢幻学園中等部。 中等部では、委員会ごとに部屋が設けられ、特に重要な風紀委員会ともなると専用の施設が建つほどである。 さて、ここ風紀委員会総本部へ来るのは二度目となるわけだが…いつ着ても、これを生徒達が運営していると思うと、 大袈裟だが風紀委員会が一つの組織のように思えてくる…なんか893的な方の。 「…来たか。」 そこには、待っていたのか…二年生風紀委員会総本部と達筆で書かれた看板の横に、昼間に会った後輩……とは思えぬ目付きを持つ鎌男、虎菊紅閻がいた。 一応子乃ちゃんには争いごとは起こさないように念入りに言っておいたが、曖昧な返事しか返してこなかったのでかなり不安である。 「入れ。…ってそっちの女は!!」 「よう鎌男、またやるか?」ニヤ 「ちょっ、子乃ちゃん!」 「………………………今はよそう。」 なんだその間は。一瞬構えただろ、おい! 「そうか…」 ていうか子乃ちゃんも子乃ちゃんだよ!何その残念そうな顔!煽らないでよ!!! とか言う勇気は勿論ない。あるわけない。言うわけない。 つーかこの二人に挟まれるって最悪なんだが…死ぬんじゃない俺? 途中、険悪な空気を発する二人に挟まれつつも廊下を歩いていると、突如イケメンがドヤ顔で話しかけてきた。 「やぁ~久しぶり…ってほどでもないね、白鳥くん!作者的には半年ぐらいぶりだけど、私達的にはまだ一週間も経ってないね!」 何言ってんだこいつ。気でも狂ったか? 「えーっと…ミヤギさんでしたっけ?」 「ミヤジョウだ、四天王の一人の宮城義男!!間違えないでくれたまえ…!」 いかん…やばい怒ってらっしゃる……? 「まぁ良いよ。私はそこの癇癪男とは違って心が広大なのでね。」 「チッ…」 ミヤギ…ミヤジョウさんが髪を無意味にファサァ!とするとこう言い出した。 「ふむ、取り敢えず、ロビーでお茶でも飲まないか白鳥くん。話はそれからで良いだろう?そちらのお嬢さんも、どうだい?」 「いや俺達急いで「お茶というものは美味しいのだろうな!?」ええ…」 勿論おいしいぞ!よし決まりだな!と、指をパチンと鳴らして廊下を進む宮城さん。(ていうか、なんで俺後輩にさん付けしてるんだろう…) 「ついてきたまえ、こっちがロビーですぞ!」 ていうかこいつの動作の一つ一つが凄いうざい…勿論口には出さないけど… こうして、俺らはなんだかんだでお茶を飲むことになった。つーかさっさと済ませるんじゃなかったのか子乃ちゃんはよォォォ!!! お茶うめぇええ!! 「美味しいっすねこれ!!!」 「気に入ってもらえたようで何よりだ。」 「なんだこの飲み物は…苦い、苦いぞ白鳥ィ!」 「いやお茶だからね、そりゃそうでしょ…」 的外れな感想を言う子乃ちゃんは、満更でもなさそうだ。良かった良かった!平和が一番だね! 俺達は今廊下を抜けた先のロビーの食堂にてお茶を出されていた。 「普段こんな所で活動してるんですね…」 「というかここで生活してるしね。」 え!?と思わず声が出る。 つまりここが寮代わりという事か…? 「いや、我ら四天王は家が無くてね。寮を借りるお金もないから、しょうがなくここで暮らしてるってわけさ。 まぁこの学園のことだし、頼み込めばただで貸してくれるかも知れないが…」 ただほど恐い物もあるまい?と付け足すように言う宮城。 「おい!おかわりはないのか!?」 KYにも程があるよ子乃ちゃん!!! 「あぁ、あるよ。どんどん飲むと良い。白鳥くんもどうだい?」 急須で子乃ちゃんの湯呑みにお茶を汲みながら聞いてくる。 そんな図々しい事…いや、でも美味しかったしなぁ… 「あ、じゃあお言葉に甘え「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!!」!?」 ドォンッ!!!とテーブルを叩いたのは虎菊紅閻だった! 突然の出来事に驚いて湯呑みからお茶を俺の顔にぶっ掛ける子乃ちゃん。 同時に俺の方に急須の中身をぶち撒ける宮城さん。 「こいつらは客じゃねぇんだぞ!……あ。」 「ギャアアアアアッツイツイツチチチ!」 昏倒すると後頭部を床にぶつけさらにその床がズボッと抜ける。 頭を地面に埋めるのは本日二度目になるが、事故で頭を地面に埋めるのは生まれて初めてであった。 「……ドリフかよ……」 そう誰かが呟いた。 「……ま、まぁ……さっさと鈴莉のとこいくぞ。ほら…手ぇ貸す…」 「あぁ…ありがとう…ございます」 流石の紅閻くんも良心の呵責があったのか俺に憐れみの目を向けてくる。 ……なんだかとっても情けない気持ちになったが、邪神とは言え子乃ちゃんなどという娘っ子に毎日殺されかけてるし… 今更すぎるな、と。自分の自尊心はどこにあるんだろう、と。 あ、駄目だ、これ以上考えたら涙が(ry ======================================================== 我々は二階に昇ると、仕事感溢れる一階とは打って変わってなんだか生活感溢れるここを目の当たりにする。 クエン酸はこっちだ、などと不機嫌な調子で言いながら案内されたのは、『鈴莉の部屋』と書かれた室名札がぶら下がる扉の前である。 「ほら、早く入れよ。多分不機嫌だから。」 「あ、はい…」 俺は言われるがままにノックをすると、ドアノブに手をかける。 「お邪魔しまーす…」 ガチャッと扉を開けると、そこは女の子の部屋でした。 いや、当たり前って言ったら当たり前なのかも知れんけど…ここ風紀委員会の総本部だよね!!? なんだか黄色とピンクの花柄の壁紙に、辺りにはぬいぐるみが沢山置いてある…まさに女の子。 ハッとなり、部屋を見渡して1秒で彼女の存在に気づく。 ベッドから半分だけ体を起こしていた彼女は… 「あ、白鳥さん…」 目がいつもより眠そうな、マスクをつけた鈴莉ちゃんであった。 俺が放課後の事を忘れた上に寒いダジャレまで付加したおかげで、こんなそろそろ梅雨だって季節に風邪をひかせてしまった…。 我ながらかなりの罪悪感…故に、俺は即行謝ることにした。 「鈴莉ちゃん。本当にごめん…!!」 「………良いよ、そうだよね、私アレだし。影薄いしね…忘れても、しょうがないよ。」 ふふ…と、風邪のせいなのか赤い顔で、愛想笑いをする少女。 「…いや…そんなことは…」 「………この話は、やめよっか。」 「………。」 「………。」 「………。」 あ、やばい。この重圧やばい。死ぬ… 「あ、そうだ…白鳥さん、虎菊くんから何かされなかった?」 「え?えっと、大鎌を振り下ろされました。」 そぉい!!!とグワンッと手を突然振り上げる鈴莉ちゃん。一体何事か、と俺は思ったが、それは恐らく『異能行使』の合図だったのだろう。 扉の向こうから紅閻の断末魔が聞こえた…。 「ごめんね、襲っちゃ駄目だからねーとは言ったんだけど…聞こえてなかったみたい。」 「はは…」 鈴莉ちゃん思いなんだなぁ、アイツ…と思ったが、正直命を狙われる身からしてみると洒落になってない…まぁ今回は自業自得だが。 限度を弁えろよ、あの鎌野郎!などと考えていると、鈴莉ちゃんがさらに続けて口を開く。 「……あの、さ。昨日の放課後、私に何を話す積もりだったのかな?」 「え?」 「今は二人きりだし…教えてよ、白鳥さん。何を話す積もりだったの?」 「………。」 えっーと………。 ─────なんだっけ。 あ、放課後?放課後…あーあー……そういえばあの時… 鈴莉ちゃん!!!放課後教室でちょっと話があるんだけどぉー!!とか言ったような気がする…(EX3参照) ………完全に口から出まかせです。本当にありがとうございました。 「えっと………うーんと…あぁ!!そうそう!!」 「?」 「今度さ!子乃ちゃんと一緒に入る部活を探すからその時一緒に良い部活はないか探そうよ!って言おうとしたんだよ!!!」 「………ふーん………」 「(あれ?なんだ、なんだかすごい地雷を踏んだ気がs)」 「白鳥さん」 「はい?」 「このニブチンがァアアアアア!!!!」 突如ぬいぐるみを持って振りかぶる鈴莉ちゃん!! そして投げる鈴莉ちゃんッ!! 「ちょ、風邪ひいてるのにそんな体動かしたらアブッゥウ!!」 グシャア!!!と俺の顔面にめり込むぬいぐるみ……なんだこのぬいぐるみはぁ!! 中にジャラッて感触が…こ、これはもしや…中に鎖が入っているゥ!!? 「絶対に許しません!絶対に許しませんからね!!!」 放たれ続けるぬいぐるみ爆弾…! そのどれもが頭、顔、胸、腕、足、鳩尾などに命中していく…。 「ググガァ!!アビバァ!!マッシブゥ!!!」 いかん、意識が朦朧としてきた…なんだこの拷問は…自業自得とは言え……これは流石に死…… 「絶対に許しま…あふん」 ───ッ! 俺より先に鈴莉ちゃんに限界が来たのか、ベッドから前のめりに倒れる鈴莉ちゃん──を、なんとか受け止める俺。 首筋に、彼女のはぁはぁと言う荒い息が当たる……これで彼女が巨乳だったらプロポーズをしているぐらいエロい…! 「あ………白鳥さん………」 っと…自分が倒れた事に漸く気がついたような感じの彼女の声で、俺は我に返った。 俺ってばなんて不謹慎な男だ!風邪の女の子に劣情をきたすとは…! 「大丈夫…鈴莉ちゃん…?」 「……急に取り乱してごめんなさい…私は大丈夫ですよ、もう立てま、ハックショォン!!」 「うお、危なッ!」 残念だったな、俺の第六感は、数々の死線を乗り越えてきただけあって凄まじい!ほとんどニュータイプと言っても過言ではないだろう! 彼女のくしゃみを頭を動かし華麗に避けると、頭を元の位置の戻す俺。 「すいません……」 「…君が謝ることなんてなんにもないよ。こっちこそ、風邪ひかせちゃってごめんね鈴莉ちゃん。」 「……それはもう許します。私も大人気なかったし…。」 「あ、あぁ…ありがとう、鈴莉ちゃん。」 よし!何か急に良いムードになってきた!よし!これで後味良く帰れそう!よし!よし! 「おーい白鳥!まだなのかー!?さっさと帰るぞー!!お茶はもう飲み飽きた!!!」 よし!ナイスタイミングだ邪神子乃ちゃん! 「はいはーい!……そういうことだから、お大事にね…あと、ごめんね鈴莉ちゃん!」 「はい、白鳥さん!また学校で会いましょう…!!」 「はーい…?」 なんか顔がさっきより赤くなってないか、鈴莉ちゃん…マジでお大事にした方が良くね、これ…後で紅閻くんに伝えとこうか…。 そう思いつつも、俺はドアノブに手をかける─── 「おかえりなさい、白鳥くん。」 「長かったな、テメェ…」 扉を開けたらそこはまるで別世界! 頭に何故か先が尖った鎖が突き刺さり血が流れているクエン酸とイケメンの宮城さんがいた! 「…まさか中で怪しいことを…「滅相もない!!!証拠に悲鳴とか聞こえなかったでしょう!?」…………。」 なんでこの鎌男はこんなに疑り深いのだ…俺はマジで勘弁して欲しいと言わんばかりに弁解しておく。 「ハッハッハ!貴様はずっと殺気立っているなぁ虎菊紅閻!いい加減疲れないのか?」 などと子乃ちゃんが挑発的な口調で言う。思って言っちゃいけないことってあるよね!!! 「なんだと、貴様!」 完全に臨戦態勢の二人…なるべく距離を置いておき、俺は気になったことを宮城さんへ聞くことにした。 「すいません、宮城さん。」 「ん、なんだい?白鳥くん。」 「この前ここに来る時にいた、影の人が見当たらないみたいですが…いや、会わせろって言ってるわけじゃあなくてですね」 「あぁ、彼はああ見えて夜型な上にシャイなんだ。悪いな、白鳥くん!」 「そうですか、会えたら…この前助けてくれたお礼が言いたかったんですけど…」 「大丈夫だ、私が伝えておこう…それより!!すずりんはどうだった?エロかったか?」 「うむ、中々…だがあれだな、胸が貧相なのが欠点──」 次の瞬間、俺は突如何かに躓いて転んだ!一体何が…と地面を見ると、そこには何故か地面から突き出た鎖の姿が! 「言い忘れていたが、すずりんはかなりの地獄耳だからな。半径25m以内ならどんな小声でも聞き取れるらしい…帰り道に気をつけておけ──」 次の瞬間、宮城さんもド派手に転び、床に頭を半分埋めた。 「ドリフかよ…。」 ======================================================== 「いやぁ、壮絶な戦いだった!」 額についた汗の拭うような動作をしてみる。 寮にようやく帰った頃にはすっかり外は暗くなり、完全に夜を演出している。 「あぁ、私はそうでもなかったがな。何故か鎖に絡まれてリンチに遭ってからはヤツも大人しくなってしまったし…。」 まぁ、子乃ちゃんに総本部で暴れられるのが一番不安だったんですがねェ…。 何はともあれ─── 「お腹空いた………めちゃくちゃ空いた。とっとと帰って弁当食べよう。朝から何も食ってないし……敷いて言うならお茶飲んだ。」 「あぁ、私も朝のお前の手料理から何も食べてないな!!!」 「…………?」 食べてない…?それはおかしいッ!子乃ちゃんは昼間に十分弁当を食べる時間があった筈だ……! 「まぁいいや…考えるのもだるい。じゃあ食べれなかった弁当食べるか…」 「おー!待ってたぞ!」 妙にテンションが高いな子乃ちゃん…まぁいいや、本当に考えるのもだるい。 「それじゃあ弁当………うおらっしゃあああ食うぞぉおおおおおいただきますッッ!!!!」 テンションあがってきたぜよァアアアアア!!! 何の捻りもない日の丸弁当だけどテンションあがってきたぜよァアアアアアアア!!!!!! 同じく弁当を開け箸を握る子乃ちゃんは、何かを呟いた。 「やっぱり、弁当は───貴様と二人で食べるに限る…な…」 しかし、何やら柄にもなく小声で言ったのか何を言ったのか聞き取れない! 「なんだって?子乃ちゃんもう一度言って!飯に集中して聞こえなかった!!!!あーうまい!」 次の瞬間、俺は本日最後の床埋まりを経験する───何故だ。 ちなみに、第二の壱河鈴莉と化した将来結婚したいランキング一位の京塚先生だが、彼女自信も白鳥のことを忘却していたらしく、何も問題はなかった。